ブリコ童話・作文集　

少しすると、教室に１０分のタイマーがかけられた。

先生は、１０分の目盛りに針先を回すと
「ヨーイ・・・始め！」　といいました。
１０分たつと、けたたましいベルが鳴るようになった。

暗算は、３分だったかな？問題は、１０問だったと思う。
始めは、必死でソロバンはじく。それでも全問できないときも。
毎日塾に行くうちに、だんだん出来るようになる。
そのうち、余裕も出来てきて、検算できるようになる。
試験を受けて合格すれば、次の級に、進めます。

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箱根駅伝で、せつないのは、予選会。
合計タイムで１０位までは、箱根駅伝出場に
数秒差でも、１１位以下の大学は、出られません。

本番二日間でせつないのは、襷が制限時間内に間に合わず
繰上げスタートを切る選手。受け取る選手がいなくても
そこまで襷を握り締め、到着・・・　倒れこむ選手。
あと数メートルのところでも、繰上げスタート待ったなし！

１０位のシード権争いも、最後の十区までわからない。
次の年の運命が、そこで大きく分かれます。

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赤ちゃんは、ママのおなかに芽生えた日から
どんどんどんどん、大きくなるね。
目に見えないほどの命から、ほぼ十ヶ月かけ３ｋｇに
身長５０ｃｍにも・・・ママとつながるおへそから
酸素と栄養もらいます。目、耳、鼻、口、手、足と・・・
だんだん人間に・・・

天のタイムキーパーが、そろそろ生まれる時間です！
ママのお腹から出る準備。 『まだここにいたいよ！』 と
赤ちゃんが心に思っても、もう出なくてはなりません。

細い通路に押し込まれ、向こうに出なくちゃなりません。
向こうに着いた瞬間に、おへそは、はさみでチョツキン！と。
酸素がなければ生きられない。息をしなくちゃなりません。

芽生えてそれまで、温かい水の中にいて、息しなくても
生きられたのに、鼻で吸わなきゃなりません。

口からミルクも飲まなくちゃ！こちらに来たら大変です。
初体験の連続です。産湯に入れｔられ、タオルで拭かれ
着物を着せられ、布団の中へ。いままで丸まって寝てたのに
急に仰向けに寝かされて・・・何がなんだか大混乱。
それでも、ひと眠りすればもう、こちらの世界のスタートです。

寝返り覚え、お座り覚え、ハイハイしたら、はい立っち！
よろよろ、コテン！よろよろ、コテン！とするうちに
いつしかアンヨも覚えます。走ることも覚えます。

言葉も始めは、わかりません。でも一つづつ覚えます。

そのうち保育園に行き、ほかの子供と遊びます。

６才の春になったなら、ランドセルしょって、６年間。
中学校は３年間。
高校だって３年間。制限時間は、決まっています。

このあたりまで、みんなの時計は似ています。

自分に意思を持つうちに、それぞれ時計は変ります。

それからもっと学ぶ人。それから仕事にはいる人。
なぜだか家にこもる人。遊んでばかりになる人も。
恋愛したり、別れたり、結婚、離婚するひとも・・・
試行錯誤を繰り返す



目には見えない、目覚まし時計。
体内時計に、ストップウォッチ、制限時間と自由時間。
天のタイムキーパーと、自分の守りたい時間。
止められないのは、砂時計。
寿命の砂は、落ちている。

いろんな時計に囲まれて、みんな自分の時間を生きる。