☆ ヒントを求め様々な本を読み、様々な人の言葉に助けられて生きて来ました。☆ブリコ童話は、私なりに学び、気づいたこと、思ったこと、伝えたいことを詩に童話にエッセイにブリコラージュしたブログです。☆長いものは、左下の・・・続きを読む・・・をクリックしてくださいね!

2021年11月21日

 優しい一日 

昨日、青いいちじくを頂いて、その前後あるがままを書いて
小さな本にして、Mさんに届けておいた。

朝になって、畑に見えていたMさんに、読んでくれた?
と聞くと、 すごいね! 3回も読んじゃったよ!
作文、合格?と聞くと、合格合格!!満点だよ。と

世界に一冊だけの本だよ。 というと、 ええね!
でもみんなにも読ませたいよう・・・と・・・

ブログには、載せたよ。日記だからね。 と

Mさんと少しおしゃべりをして、家に戻ると
友人KさんからLINEが入っていた。

柿とみかんを沢山もらったので、お裾分けに寄りたいけど
忙しいかしら?と・・・ 今日は、合わせられますよ。と返した。

今日は、お義母さんがデイサービスの日。
朝、9時にはお迎えの車が来て、出かけている。
帰るのは、夕方5時ごろ

時間があれば、どこかでお茶でもしようか?
というと、前に私が話した喫茶店に行きたいという。
了解! じゃあ、午後1時半ごろに行くね。とKさん
はい!待ってるね。よろしく~!


お昼近くになると主人が、
向天方(むかいあまがた)に新しくできた
ラーメン屋さんに行きたい!という。

義母がデイサービスの日は、それぞれ自由にする日。

ま、たまには、つきあうかな ・・・

数日前、Mさんの畑でお友達に教えてもらった。

昔、役場の前にあった家具屋さんが、こだわって作った別邸。
そこを改装して、ラーメン屋さんができたのだとか・・・

外観も、内装も素っ晴らしかったよ ・・・と
メニューは、まだ少ないけどね・・・とも
それを伝えたので、行きたくなったらしい。

11時半少し前だった。早めだけど、今から行けばいいかもと
向かった。 天森(てんしん)橋渡るだ?と聞くので・・・
いや、もりかわ橋渡って、左に行って・・・道なりに・・・
とか言ってたよ。と。  太田川沿い、桜並木の手前に
大きな 天方城跡はこちら という看板があった。
そこを曲がってすぐ右側の小高い場所に、そこはあった。

道端の看板は、いたって小さい。田んぼ道から細い橋を渡ると
駐車場は、広々としていた。もう車がいっぱいで・・・
そうなんだ・・・ はいれるかしら?と店の入り口辺りに行くと
40分待ちです!という。 どうしようか?ま、せっかく来たし
あと用事もないから、待つか・・・ということになった。

建物より木のテラスの方が広いくらいで、そこにも
簡単なテーブルや椅子がたくさんあって、みんな思い思いに
時間を過ごしていた。その下の庭にも下りることが出来て
みんな広々とした空気感を楽しんで待っていた。

主人の同級生たちが偶然居合わせて、出来なかった祭りの話
それぞれの町内で出した屋台のこと、世話役の話
色々で盛り上がっていた。 私は少し離れたテーブルで
建物やその周りの細工を眺めたり写真を撮ったりしていた。




順々に呼ばれて、私たちの番が来た。仲は、15席ほど

お洒落な空間で、天井の梁ががんこだった。
若者が、注文をとったり、ラーメンを作ったりしていた。
まだ開店して1週間もしてなかったみたい。
そんな忙しい時に来てしまい、申し訳ないような気がした。
40分待ちと聞いて、帰った知人もあったから・・・

少し黒いスープの支那そばを食べた。
いつもならスープを残す主人は飲み干していた。
味、気に入ったんだね。 

レジを済ませると、又お越しください!と爽やかな笑顔。
金次郎ラーメンっていうんですね。というと
庭に、金次郎の像もありますから、見てってください!と

昔は、どこの小学校にも、勤勉の象徴としてあったっけ。

庭の高い所の大きな木の根方に、それはあった。

家路につく。 家から、15分。
これくらいの距離に出来たのは嬉しいこと。 

主人は、日帰り温泉に出かけいった。



しばらくしてKさんが来た。
柿とみかんを受け取って、車に乗せてもらった。

話していた喫茶店というのは、磐田の駅南にある。
グルッペちぐさ。今のママさんの叔母さんが作った喫茶店。
移転して、今のギャラリーも会議室もあるサロン風のお店に

10年以上前、娘が、磐田の中学高校に通っていて
剣道部だった。スクールバスより早い集合時間だったり
遅い時間まで稽古があったりで、待つ時間が多かった。

友人がちぐさを教えてくれていたので、
ただ娘を送っただけで帰ってくるのももったいなくて
コーヒータイムやママさんとのおしゃべり。
いろいろな素敵な雑誌を見せてもらったりして
過ごしていた場所。

娘が卒業した後は、ギャラリーの作品展を見に行ったり
友達とランチをしたり、ママさんと俳句談義・・・

常連さんとおしゃべりできる大切な私の居場所になっている。


今月は、手仕事二人展 ・・・ カリグラフィー
パーチメントクラフト、トールペイントなど




格調高いものだった。うち一人Yさんは、知人のひとり。

少し前に初めて見せて頂いて、
実は、今日の朝がたほんわりと思っていた。

・・・ 二人展の作品を、Kさんに見せたいな ・・・
 
・・・ ちぐさのママさんと作家のYさんに
Kさんのハンマーダルシマーの音色を聴かせたいな・・・ と

なんとなく思い描いたことで引き寄せたのか?

Kさんのほうから電話があり、楽器も積んできてくれた。


ママさんに確認すると、Yさんも午後にはいらっしゃると

なんて素敵!!そう思った。


ちぐさに着くと、ランチのお客さんは、もう引き払っていて
静かだった。ギャラリーに入るとYさんは、もういらした。

ママさんがコーヒーを持ってきてくれた。

ふたりを紹介して、作品の説明もあらためてしてもらった。

パーチメントクラフト というのは、昔、西洋で
貴族たちが持ち歩く小さな聖書などに施した、
細かく美しい細工。もともとは、羊の皮などが使われていたとか
今は、厚めのトレーシングペーパーに、細かく下絵を描き
小刀で切り抜いたりして明暗や、模様にされている。
ある作家さんの作品に魅せられて、10年以上前から習い
今は、オリジナル作品を作り続けてみえる。

Kさんも、手仕事は好きで、ステンドグラスなどの経験もあって
厚手のトレーシングぺーパーを知っていた。

こちらのモチーフは、アイルランドのものですね。
などと高尚な会話が、飛び交っていた。

ママさんとYさんに、Kさんの演奏を届けたいと思ってね・・・

というと・・・ へえ・・・それは有難い・・・どんな音なんだろう?

嬉しい・・・主人も呼ぼう!・・・ 隣の方も呼んで来よう!と

テーブルの上を片付けた。

Kさんは、楽器と台座を車から持って来た。

ハンマーダルシマーというのは、古楽器で
ピアノの原型の原型。手に持ったハンマーといっても
カナヅチのようなものではなく薄い木べらのようなものに、
フェルトがついたりしているのだが
それで、並んだ弦を優しく叩いて響かせるというもの。

私も、数年前、初めて聞いたとき、何とも言えぬ
その妙なる音色にすっかりKさんのファンになっている。

小さなギャラリーに、いつしか7人が椅子を並べ、
聴かせてもらった。




みんな初めてのようだった。

Kさんが、この本読んで!と私に絵本を渡したので、
ゆっくり朗読の真似事をした。
それに合わせて、ハンマーダルシマーを奏でてくれた。

少し前に演奏会で歌の方とコラボしたという洋楽も
歌わせてもらった。

そのあとまた二三曲・・・ いい時間が流れた。

こんなに聞いてもらえるなら、
もっと練習してくればよかったと Kさん。

なかなか聞けないよね!今日はラッキーだったと
皆さん喜んで帰って行かれた。Yさんの御主人は、
音響の専門家、生音を聴けてよかった!と言ってくださった。

みんなが去ってから、楽器を車に戻して
またKさんは、Yさんの作品のひとつひとつの説明を受け
満足そうだった。

ありがとうございました!と、ちぐさ をあとにした。


少し東に、大きな池がある。その畔を少し歩くことにした。
カモたちにえさをやっている小父さんがいた。
こんにちわ ・・・ こんにちわ ・・・ 
風も爽やかで暖かかった。

池の周りを歩くと、犬の散歩の方、運動の方、いろんな方と
すれ違った。・・・ こんにちわ ・・・ こんにちわ・・・
みんな挨拶をしてすれ違った。 

 優しい一日 

池の端まで行くと全体が見渡せた。


と同時に、太陽や、空、雲が迫ってくるような迫力だった。

すごいね!とふたりで写真を撮ったりした。

龍みたい・・・大きな鳥にも見える。とKさんはつぶやいた。


 優しい一日 



帰り道、バックミラーには、夕焼けのオレンジが・・・

東側には、白いほぼ丸い月が昇り始めていた。

明日は、89年ぶりとも140年ぶりともいわれる
部分月食からのほぼ皆既月食。夜にはまた
満月にもどるという、めったにない日とか・・・ 

夕焼けもあまりにも神々しかったので、

今日の記念に、車を止めてもらって写真を撮った。


 優しい一日 

十字架みたいね!とKさんが云った。



家の近くまで来ると、ちょうど義母のデイサービスの車と
同じ道になった。 すごいね!タイミングばっちり!

Kさんは、家の玄関で義母に軽く挨拶をして帰って行った。

もう空は暗くなり始めていて、月は美しかった。



あまり連絡してこない娘から珍らしくLINEが入った。

今日、月食見ようと思って見晴らしのいいとこに
車止めてると ・・・うん?それ、明日じゃない?
きょうも綺麗だけど・・・と返すと、ええ?

ホントだ!明日だった。

相変わらず私に似てオッチョコチョイな娘である。
家を離れて7年、名古屋に住んで1年と4ヶ月
新しい仕事にも慣れて、なんとかやっているみたい。

百均で買ったという小さな薔薇の写真を送ってくれた。

 優しい一日 

勘違いだったけど、それでも、嬉しかった。

お正月休みには、森に帰って来るという。

コロナで、ずっと会えなかったから、私も嬉しい。



頂いた柿をむいて、お義母さんと主人にも食べてもらった。

Kさんとちぐさのママさんにお礼のLINEをした。


タイミングの合わない日もある。

何も予定もなく、時間だけが過ぎる日もある。

主人にも、義母にも義務的だったり、やさしくなかったり

勝手にすねたり、ため息つく日もある。


今日は、優しい一日だったこと、

澄んだ月を見ながら感謝した。 



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Posted by 森のブリコ at 15:21 │エッセイ実 話

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