☆ ヒントを求め様々な本を読み、様々な人の言葉に助けられて生きて来ました。☆ブリコ童話は、私なりに学び、気づいたこと、思ったこと、伝えたいことを詩に童話にエッセイにブリコラージュしたブログです。☆長いものは、左下の・・・続きを読む・・・をクリックしてくださいね!

2011年11月01日

≪すべり台≫

公園に着いたら、みんな 好きな遊具を選ぶ。

ブランコ、シーソー、すべり台・・・

ブランコは、一番人気!
ゆーらゆーらと、ゆっくり漕ぐ子。
びゅーん!びゅーん!と思い切り漕ぐ子。
ひとりは、座って、ひとりは立って二人で漕ぐ子。
ブランコが一番高くなったときに、前に飛ぶ子。
横で、次の順番を待って、見ている子。

シーソーは、みんなで乗って
ゆっさ、ゆっさ、ゆっさ、ゆっさ・・・・
そこに、乱暴な子が乗ってきて 思い切り揺らすと
女の子たちは 泣き出す。
その子が下りるとまた女の子たちは、少しむくれて
それから、また、しずかにゆっさ、ゆっさ・・・
景色が揺れるのを、みんなで楽しむ。

すべり台は、みんな大好き!
一歩一歩、階段を登って 高見に登ると、
景色を見回す子は、少なくて すぐすべり始める。
途中では、ほとんど止まらない。
次々、次々、笑顔が続く。

すべり台は、一方通行!上へ上へ・・・
そして スルスルスルー・・・すとん!
立ち上がって、また 階段のほうへ・・・

上でためらっていると、
後ろから、みんながどんどん来る。
沢山の子が集まってしまって、急がされて
前の子にぶつかりそうになる。

せかされて、背中を押されて
まだ、すべりたくない!と思っていても
押されて、滑り始める。

すべり台は一方通行!方向を変えることは出来ない。
一度足をかけたら、すべり下りるまで、離れられない。

でも、そうしてるうちに、だんだん
ひとりふたりと離れてゆく。
少し寂しくなって、それでも、
すべり台を続ける子もいる。
スムースに流れると、やっぱり楽しくなって
笑顔になる。楽しそうにしている子を見ると
またひとりづつ、戻ってくる。



人が、生まれるということは、
一歩通行のすべり台に登り始めるということ

始めは、ゆっくり、せかされることもなく
登り始める。危なくないように誰かが、
見ていてくれる。後ろから支えてくれる。
上まで登れば、誰かの励ます声だけが聞こえる。
気をつけてゆきなさい!と優しく励ます声。

人生は、実は、そこから、始まる。

怖くても、滑り始めなきゃならない。

そのまま、そこにいたいと思ったって、
しがみついていたって、どんどん、せかされる。

思い切って滑っちゃおう!
そうすれば、楽しさもわかるし、
それほど怖くなかったことにも気づける。

人生には、遊具が沢山あるね。

≪すべり台≫

どれに乗っても自由だよ!みんなで、楽しく遊ぼうよ!




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Posted by 森のブリコ at 11:33 │思ったこと

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